ウィーアーリトルゾンビーズ

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エンタメや、実話系の公開が続くなか「劇映画」を久々に感じる作品だった。

単純にサウンドデザインや音の配置、音楽の良さも特筆すべき点だと思うけれど、それ以上に1本の話として真っ当でないが破綻しないバランス感が印象に残った。

撮影の手法も様々ながら、わかりやすくPV部の一発撮りは素敵で効果が高く、常に遊び心があるのも良い。まわりの大人陣は、顔がわかる俳優だし菊地成孔のようなネタも散りばめているけれど、そこに頼るような演出でないのはとても好感があって、作品自体の邪魔にならないのも良。

楽しめる作品でもあるけど、サブカル的な肯定も否定もないのが見た後の余韻につながって、いいなぁと。

 

絶賛ではないけれど、こういった作品が新しい「日本映画」になっていくのかな。もっと役に負荷をかけた作品が今までミニシアター系で多かった中で、割とすっきりな印象は考えてみれば珍しいのかも。